1. 作業用フォルダを作成する。
PC内のどこでもいいので、作業用フォルダPythonUSB
を作成してください。その配下にpython
フォルダとcode
フォルダを作成します。このPythonUSB
は最終的に共有フォルダにそのままコピーします。
├directory
│ └ PythonUSB/ <= 作業用フォルダー
│ ├ python/
│ └ code/
│ └ hello.py
│
2. pythonをダウンロードして配置する
pythonのページから、OSに合わせたダウンロードページに遷移してください。今回はWindowsで説明します。
Windowsのリンク先に行くと、バージョンがいくつかありますが、OSのbitに合わせたembeddableパッケージをダウンロードします。今回は、執筆時点で最新の3.12.0バージョン、64-bitを上述のpython
フォルダにダウンロードします。ダウンロードが完了したら、解凍しましょう。解凍後のフォルダ名がpython-3.12.0-embed-amd64
と長いので、python-3.12.0
に変更します。
3. pipを使えるようにする
先程のpython-3.12.0
フォルダ内にpython312._pth
がありますので、これをメモ帳で開きます。そして、#import site
の#
を削除してimoprt site
に変更して保存します。
続いて、get-pip.pyのリンクを右クリックして「名前をつけてリンク先を保存」でpython-3.12.0
フォルダにダウンロードします。
このファイルをコマンドプロンプトで実行するには、python-3.12.0
フォルダをエクスプローラーで開き、アドレスに「cmd」と入力してEnterを押して、コマンドプロンプトを出現させます。そして、python.exe get-pip.py
を実行します。
これでpip install
が使用することができるようになりました。
4. 使用するライブラリをインストールする
インストールするには、コマンドプロンプトでpython-3.12.0
フォルダに移動して、python.exe -m pip install [ライブラリ]
を実行します。例えば、p4vを操作するライブラリp4python
をインストールするには以下のようにします。必要なライブラリを順次インストールしてください。
python.exe -m pip install p4python
5. 実行用バッチファイルを作成する
バッチファイルをクリックするだけでコードが実行できるようにします。execute.bat
を以下の位置に作成します。メモ帳のテキストファイルからファイル名を変更することで作成できます。今回はhello.py
というpythonファイルを実行する例を紹介します。
├directory
│ └ PythonUSB/ <= 作業用フォルダー
│ ├ python/
│ └ code/
│ └ hello.py
│ └ execute.bat
hello.py
の中身は以下の通りです。最後にinput
関数を入れておくことで、コマンドプロンプトが自動で閉じるのを防いでいます。
print('Hello world!')
input('Close window to enter any key.')
execute.bat
の中身は以下の通りです。@echo off
がないと、set
以下の内容がコマンドプロンプト上に表示されてしまいます。見栄えの問題ですね。set xxx=yyy
は変数を定義しています。この変数を利用する際には、%
で挟んで上げる必要があります。%~dp0
は実行されるバッチファイルが置かれているカレントディレクトリを示します。今回の場合では、PythonUSBですね。pyintpath
はpython.exe
までのパス、codepath
はcode
までのパス、pyfile
は実行したいpyファイル名の変数を設定します。%pyintpath%python.exe %codepath%%pyfile%
は、上述の変数を組み合わせてよく使うpython xxx.py
の形式になっています。
@echo off
set cwdirpath=%~dp0
set pyintpath=%cwdirpath%python\python-3.12.0\
set codepath=%cwdirpath%code\
set pyfile=hello.py
%pyintpath%python.exe %codepath%%pyfile%
実行結果は以下の通りです。意図通りの動きをしています。
6. 共有フォルダにコピーする
「PythonProj」フォルダを共有フォルダにコピーします。コピー先でもバッチファイルが実行できるか念のため確認しておきましょう。
pythonUSB.zip
https://drive.google.com/file/d/1OK-1uFEXMsj5JLxIMVtaLjgwIyIVfhvF/view?usp=sharing
または
https://github.com/nobolu-ootsuka-unrealengine/pythonUSB
参考サイト